ITというものの捉え方の更新を怠っていた

 会社で打ち合わせをやるとなると、たいてい上司が「資料を印刷して持ってきてくれ」と言う。それがたとえ一行のテキストだとしても。一行のテキストだとしても。一行。まがりなりにもIT企業なのにどうなってるのさ、いつになったらそこから脱却できるのさ、と思いつつも、「紙は見やすい。ノートPCやタブレットは見づらい」とか言われるともはやあきらめるしかない。一行なのに。
 そんなでもどうにかIT化で紙から電子に変えなきゃいかんなーって思っていた。そしたら日経の素晴らしい記事にどつかれた。
デジタル化は企業文化変革 負け犬にならないために
ドコモの執行役員の人が書いたそうで、それならこんなちゃんと時勢をつかんだものになるなーと感じた。

"日本企業の多くの従業員の理解は「紙の会議資料がなくなって決裁処理も電子化だな」とか「部門別管理会計では満足せずプロダクト別管理会計も導入するのかな」といったレベルだろう"
スミマセン…

"消費者と企業の接点は、店頭やマスメディアから離れ、スマートフォン上の人気サービスに移ろうとしている。消費者がどのように商品と企業ブランドを認知し、関心を持ち、購入に至るかの行程が変化している"

"米ドミノ・ピザは15年にデジタルにかじを切り、本社ビルに勤務する従業員700人のうち、300人がエンジニアとなった。注文方法充実化や発注データ解析による営業効率化を推進、売り上げはライバル企業を上回っている"

"ここ最近でGEが学んだことがある。それは、20年前に多くの産業界の企業が行い、現在も続いているIT業務のアウトソーシングは、今日においては負け犬の戦略であるということだ"

 個人的にはドミノピザ本社の300/700人がエンジニアになったというのがビックリなのだが、そういえばゴールドマンサックスあたりでも似たようなことになっていると聞いた。もう、どうやって業務をITで効率化できるかってのを人を集めて開発とは別の場所で考えている時代ではなく、大量データをITドリヴンで処理して、そこから経営判断を行っていくとかって時代になっていた。そういう時代が来てるとかじゃなくてもうなっている。DevOpsとかの事例ってこういうところから来てるんだろうな。

 ぼくが高専に通っていたころ、インターネットというのが一般化した。パソコンを持っている家ではそれを使っていくらかのことができた。うちにもパソコンはあったので、ヤフオクで自分のものや友達に頼まれたものをやり取りしていた。そのころはまだ、パソコンの前に座るという手間があった。
 今はガラケーを経てスマフォ、タブレットの時代になった。もはやパソコンの前に座る必要がなく、多くの人がいつでもどこでもインターネットを使える端末を携帯している状態になった。家に帰ってからしかできなかったヤフオクがいつでもできるようになった。それだけではなくSNSも浸透した。サービスも広告もそのプラットフォームを無視できないどころか、そこを第一ターゲットに考えるべき状況になっていた。ITは消費者の家にあった時代から、もう消費者個々の手元にある。ITを駆使できれば、多くの消費者に直接リーチできる、すぐに。

 いま、サービスを考える業種というのは面白そうな気がしてきた。もう10年前よりずっと多くの人をターゲットにできるようになっている。開発側も多くの人へより洗練されたサービスを届けようと、改良の速度を高めてイテレーションする手法の事例がどんどん出てきている。うまくクラウドやツールを使うことでどんどん開発手法が加速している。そう考えると、すでにもう息切れして止まっているのはやばい。神エクセルよさようなら。
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